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COLUMN
薄毛・AGA
2026.6.27
公開日
2026.6.27
更新日
2026.6.27

こんにちは!春日すぐファミリークリニック 院長の織田です。
🌀 シャンプーのとき、排水口の抜け毛が増えた気がする
🌀 以前と比べて、髪のボリュームが減ってきた
🌀 気になるけれど、なかなか人には相談しづらい…
髪の悩みはとてもデリケートで、一人で抱えてしまう方が多いのではないでしょうか。
でも、薄毛の種類によっては、医療で進行を抑えたり、改善を目指したりできる場合があります。
2026年6月より、当院でもAGA(男性型脱毛症)の治療を開始しました。今回は当院で処方している2つの薬を併用する理由について解説します。
AGAは「Androgenetic Alopecia」の略で、日本語では男性型脱毛症と呼ばれます。成人男性に多くみられる、髪が少しずつ薄くなっていく状態のことです。
AGAは時間の経過とともに進行する脱毛症です。「最近ちょっと薄くなったかな」と感じた段階で治療を始めるほど、その後の経過によい影響が期待できるとされています。
「どこに行けばいいの?」と迷う方も多いですが、相談できるのは、皮膚科やAGA専門クリニックなど、薄毛治療に対応している医療機関です。
AGAに深く関わるのが、「DHT」という男性ホルモンの一種です。体内の男性ホルモン(テストステロン)は、頭皮にある酵素(体内で物質の変化を起こすもの)の働きで「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変わります。このDHTが増えたり、毛根がDHTの影響を受けやすかったりすると、髪の成長期が短くなりやすいと考えられているのです。
本来、髪は数年かけて太く育ちます。ところがDHTの影響を受けると成長期が短くなり、髪が十分に育ちきらないうちに抜け落ちてしまいます。こうして髪が細く短くなり、全体として薄く見えてくるのが、AGAという状態です。

ここからは、当院で処方しているお薬を紹介します。1つ目は、内服薬の「デュタステリド」です。
デュタステリドは、テストステロンをDHTに変える酵素の働きを抑えます。AGAの原因の一つであるDHTそのものを減らすことで、抜け毛の進行を抑えることを目指します。これが「守り」の役割です。
デュタステリドは、従来から使われているフィナステリドと比べて、より広い範囲の酵素に作用するとされています。ただし、どちらが適しているかは一人ひとりの状態によって異なるため、症状や副作用にあわせて調整します。
デュタステリドを使用する際は、副作用や体調の変化に注意しながら治療を進めます。ただし、ホルモンに作用する性質上、まれに性機能の低下(性欲減退や勃起機能不全)がみられたり、肝臓に負担がかかったりすることがあります。
デュタステリドは、女性や未成年の方は服用できません。また、肌から成分が吸収されるため、女性や未成年の方が薬に触れることも避ける必要があります。特にご家族に女性やお子さんがいる場合は、保管や取り扱いにご注意ください。
2つ目は、頭皮に直接塗る外用薬の「ミノキシジル5%」です。
ミノキシジルは、頭皮の血流を整え、髪をつくる「毛母細胞(もうぼさいぼう)」などの働きを助けることで、発毛を促すことが期待される塗り薬です。新しく太い髪を育てることを目指す「攻め」の役割です。ミノキシジルにはいくつかの濃度がありますが、当院の5%は国内で承認されている男性用の外用薬として最大の濃度です。
頭皮に塗るお薬なので、かゆみ・発赤・かぶれなどが出ることがあります。症状が強い時や、動悸・むくみなど他に気になる症状があるときは、早めにご相談ください。
🌀 内服か外用、どちらか一方だけではダメなの?
そんな疑問をお持ちの方もいるかもしれません。それぞれ単独でも一定の効果は認められています。ただ、「抜け毛の進行を抑えるデュタステリド」と「発毛を促すミノキシジル」は、働き方(作用機序)が異なります。
両方を使うことで、抜け毛を抑える働きと発毛を促す働きの、両面からアプローチが可能です。

医学的な裏づけとしても、日本皮膚科学会の『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン』で、この2つはともに「推奨度A(行うよう強く勧める)」と評価されています。
治療を始めるにあたって、多くの方が気になるのが、効果の現れる時期と「初期脱毛」です。
AGA治療は、すぐに変化が出るものではありません。髪には一定のサイクルがあるため、変化を確認するまで3〜6か月ほどかかるのが一般的とされています。
焦らず、医師と相談しながら経過を見ていきましょう。
治療を始めて間もない時期に、抜け毛が一時的に増えることがあります。これは「初期脱毛」と呼ばれ、休止期(毛が抜けて生えかわりを待つ時期)の古い髪が、新しい髪に押し出されて起こる現象です。
お薬が働き始める過程で起こると考えられており、過度に心配はいりません。全員に起こるわけではなく、なくても問題はありません。気になるときは、いつでもご相談ください。
AGAは進行性のため、治療をやめると再び薄毛が進んでしまう可能性があります。ただし、ある程度改善した人の状態によっては、お薬を減らして保つことも可能です。お薬の続け方は、一人ひとりの状態に合わせてご提案します。
AGA治療は健康保険の対象外となる自費診療です。お薬の種類や処方量によって費用は変わります。詳しい料金は、料金表ページをご覧ください。ご予算に合わせたご相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。
まずは問診で、気になっている点や生活習慣などをうかがいます。頭皮や髪の状態を確認したうえで、お一人おひとりに合ったお薬をご提案します。気になることは何でもご相談ください。
AGAは進行性の疾患です。早めに相談するほど、状態に合った治療を考えやすくなります。今回ご紹介したように、「守り」のデュタステリドと「攻め」のミノキシジルを併用し、それぞれの良さを活かすことが大切です。
春日すぐファミリークリニックでは、AGA(男性型脱毛症)の治療に対応しています。「少し髪が細くなってきたかも」と感じ始めたら、どうぞお気軽にご相談ください。
当院は【土曜日も17:30まで受付】しております。
みなさまの毎日が、より心地よいものになりますように。 少しでも参考にしていただけたらうれしいです。
【参考文献】
日本皮膚科学会. 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版. 日本皮膚科学会雑誌, 127(13): 2763-2777, 2017.
Tsunemi Y, et al. Long-term safety and efficacy of dutasteride in the treatment of male patients with androgenetic alopecia. The Journal of Dermatology, 43(9): 1051-1058, 2016.
Tsuboi R, et al. Randomized clinical trial comparing 5% and 1% topical minoxidil for the treatment of androgenetic alopecia in Japanese men. The Journal of Dermatology, 36(8): 437-446, 2009.
York K, et al. A review of the treatment of male pattern hair loss. Expert Opinion on Pharmacotherapy, 21(5): 603-612, 2020.