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子育て
子どもの病気
2026.8.23
公開日
2026.8.23
更新日
2026.8.23

こんにちは!春日すぐファミリークリニック 院長の織田です。
🌀 新学期が近づいてきたら、「お腹が痛い」と言うようになった
🌀 学校に行きたくないと言われて、どう返せばいいのか分からない
普段と異なるお子さんの様子に、戸惑いを感じている保護者の方も少なくありません。
長期休み明けは、子どもの心や体調の変化にいつも以上に目を向けたい時期です。文部科学省も、長期休業前後の見守りや早期支援を呼びかけています。
不安やストレスが、頭痛や腹痛など体の症状としてあらわれることもあります。ただし、体の病気が原因の場合もあるため、症状が続くときは医療機関で確認しましょう。
この記事では、子どもの心のSOSサインの見つけ方と、気持ちを受け止める声かけ、家庭でできる5つの習慣をやさしく解説します。
チェックリストもありますので、お子さんの様子と見比べながら読んでみてくださいね。
自分の気持ちを言葉にするのが苦手なお子さんは少なくありません。
心の疲れは、体や行動、ふとした言葉にあらわれます。

<チェックリスト>
✅ 頭痛や腹痛を繰り返す
✅ 食欲がない
✅ 夜眠れない・朝起きられない
✅ 表情が少なくなった
✅ イライラすることが増えた
✅ 好きだった遊びをやらなくなった
✅ ひとりで過ごす時間が増えた
✅ 涙もろくなった・泣くことが増えた
✅ 「学校に行きたくない」と口にする
1つ当てはまるだけで、心の不調があるとは限りません。いつもと違う変化が重なっている、長く続いている、生活に支障が出ている、といったときは注意して様子を見ましょう。
もし「消えたい」「いなくなりたい」という言葉が出たときは、その日のうちにかかりつけ医か相談窓口(後半でご紹介します)へ連絡してください。
24時間つながる窓口もあります。
心配になると、つい「どうしたの?」と理由をたずねたくなりますよね。ただ、質問が続くと「責められている」と感じてしまう子もいます。
このようなときは、「何を話しても大丈夫」と感じてもらうことが大切です。
次の4つの言葉から始めてみてください。

「話してくれてありがとう」「つらかったね」「何があっても味方だよ」「今すぐ話せなくても大丈夫だよ」——4つに共通するのは、まず評価や否定をせず、本人の気持ちに耳を傾けることです。
「まず話を聴いて受け止める」は、厚生労働省が勧める支え方の基本でもあります。
受け止めてもらえた経験は、「話してもいいんだ」という安心につながります。
心を支える土台は、毎日の暮らしの中にあります。
今日から始められる5つをご紹介します。

長期休みは、起きる時間がどうしてもずれがちです。
起きる時間が遅れると、眠る時間も含めたリズム全体が後ろにずれやすくなるとされています。ふだんと同じくらいの時間に起きて朝のリズムを残しておくと、新学期の朝がぐっと楽になりますよ。
朝の光には、体内時計を整える働きがあります。起きたらまずカーテンを開けることから始めましょう。
3食をなるべくいつもの時間にとることが、体と心のリズムを支えます。
食欲がない日は無理をさせず、好きなおかずを一品そえるところからで大丈夫です。
ゲームやテレビの話でもいいので、親子で会話をする時間を作りましょう。
寝る前などの短い時間でも、「聞いてもらえた」という小さな積み重ねがあると、子どもは本当に困ったときに話しやすくなります。
何もないときから「困ったら、いつでも言ってね」と伝えてみてください。
いざというときの「話してみようかな」につながります。
5つ全部でなくて構いません。できそうなものから1つ、今日の夜から試してみてくださいね。
お子さんの変化が続くときは、保護者の方だけで抱え込まず、次の相談先を頼ってください。
学校:担任の先生・養護教諭(保健室の先生)・スクールカウンセラー
自治体:子ども・子育ての相談窓口
24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310):24時間・無料。子どもも保護者も相談できます
チャイルドライン(0120-99-7777):18歳までの子ども専用。毎日16時〜21時、匿名で話せます
医療機関:かかりつけの小児科・内科
相談するほどのことではないかもしれない——そんな迷いがある段階でも、お話しすると気が楽になる場合もあります。
お子さん本人に「こういう窓口があるよ」と伝えておくことも、大切な備えのひとつです。
相談先に医療機関を挙げたのは、心の疲れに見える不調の裏に、体の病気が隠れていることがあるからです。たとえば、次のような病気があります。
貧血(鉄分の不足)
甲状腺(こうじょうせん)の病気
感染症
睡眠の病気
起立性調節障害(きりつせいちょうせつしょうがい)
なかでも起立性調節障害は、思春期に多い自律神経の不調です。朝起きられない・立ちくらみがする・午前中に調子が悪い、といった特徴があります。
見た目では分かりにくいため、「怠けている」と誤解されやすい病気でもあります。
頭痛や腹痛、だるさなどの不調が続くときは、一度かかりつけ医にご相談ください。
外来でよくいただくご質問にお答えします。
A. 『休ませたら癖になる』と一律に考える必要はありません。体調が悪いときや不安が強いときは、休養が必要な場合もあります。大切なのは、『休ませる・登校させる』の二択だけで決めず、お子さんの状態を見ながら学校や医療機関と相談することです。
A. まずは、かかりつけの小児科・内科で大丈夫です。貧血や起立性調節障害など、体の病気がないかを確認したうえで、必要に応じて専門の機関をご紹介します。
A. 無理に聞き出さなくても構いません。子どもが話し出すのは、お風呂や寝る前など、ふとした瞬間であることが多いものです。
それまでは食事と睡眠を整えながら、そばで見守ってあげてください。心配な変化が続くときは、保護者の方だけで先に相談することもできますよ。
最後に今日のポイントをまとめます。
✅ 繰り返す頭痛や腹痛は、心のSOSのことがある
✅ 「消えたい」という言葉が出たら、その日のうちにかかりつけ医や相談窓口へ
✅ 理由を聞き出すより先に、気持ちを受け止める言葉を
✅ 生活リズムを整え、普段から話せる雰囲気をつくる
✅ 不調が続くときは、体の病気の確認もかねてかかりつけ医に相談を
子どもたちが安心して新しい学期を迎えられるように、私たちもサポートします。ひとりで抱え込まず、いつでも声をかけてくださいね。
それではまた、次のコラムで!
【参考文献】
児童生徒の自殺予防に係る取組について(通知)(令和8年7月3日)|文部科学省
小児の心身症・総論(2026年8月閲覧)|日本小児心身医学会
ゲートキーパー養成研修用テキスト(第3版)|厚生労働省
健康づくりのための睡眠ガイド2023(2024)|厚生労働省
快眠と生活習慣(e-ヘルスネット・2025年6月更新)|厚生労働省
「24時間子供SOSダイヤル」について(2026年8月閲覧)|文部科学省
電話で話す(チャイルドライン)(2026年8月閲覧)|NPO法人チャイルドライン支援センター
子供のSOSの相談窓口(2026年8月閲覧)|文部科学省
起立性調節障害(2026年8月閲覧)|日本小児心身医学会
まもろうよ こころ(2026年8月閲覧)|厚生労働省