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子どもの病気
2025.7.7
公開日
2025.7.7
更新日
2026.2.7

こんにちは、春日すぐファミリークリニック 小児科専門医の島田です。
夏が近づくにつれて、お子さまの肌にみられる「かゆみ」や「赤み」が気になることはありませんか?
アトピー性皮膚炎(以下、アトピー)をもつ患者さんにとって、汗をかきやすい・高温多湿といった環境になる夏は、肌トラブルの原因になりやすい季節です。
そこで今回は
アトピーをもつお子さま・保護者の方
に向けて
肌にやさしい体の洗い方
うるおいを守る5つのポイント
アトピーケアに大切な保湿剤の量・塗り方
についてわかりやすく解説します。
毎日のケアに取り入れやすいポイントを中心にご紹介します。
ぜひ最後までお読みいただき、お子さまのスキンケアにお役立ていただければ幸いです。
アトピーの肌はバリア機能が弱く、乾燥しやすいという特徴があります。
特に夏は、次の3つの要因が症状の悪化を招きやすくなります。
①大量の汗・皮脂
夏は汗をたくさんかいて、皮脂の分泌も活発に。
時間が経つとそれが肌への刺激となったり、汗や皮脂を栄養源とする皮膚の常在菌が増えやすくなったりします。
②紫外線ダメージ
強い日差しは肌の炎症や乾燥を引き起こし、バリア機能をさらに低下させます。肌状態が不安定になると、アレルゲンや刺激が入り込みやすくなります。
③高温多湿
高温多湿による体温の上昇やムレなどの不快感によって、かゆみがより強くなることがあります。
こうした状況が重なることで、肌がより敏感になり、アトピーの症状がひどくなってしまうことがあります。
そのため、季節に合わせた適切な治療が大切です。
アトピー治療は、次の3つを基本として進められます。
スキンケア
悪化因子(紫外線など)・アレルゲン対策
薬物療法
【治療の3本柱】

このうち、今回はスキンケアについて
肌をきれいに保つこと
ムレを防いでうるおいを残すこと
夏に効果的なこの2つのポイントを詳しくお伝えします。
紫外線対策については、こちらもぜひご覧ください。
▶【どうする?子どもの日焼け止め】選び方&紫外線対策のポイント
汗や皮脂などが多い夏の肌。大切なのは「肌を清潔に保つ」ことです。
次の5つのポイントを意識して、毎日のケアに取り入れてみましょう。

①汗やよだれをそのままにしない
汗やよだれは皮膚を刺激し、黄色ブドウ球菌など皮膚の常在菌が増える原因となります。こまめに拭き取り、できれば水で洗い流すとよいでしょう。
②毎日お風呂やシャワーで体を洗う
肌についた汚れや皮脂を落とすことで、その後に塗るお薬もしみ込みやすくなります。熱いお湯や長湯は避け、37〜38℃のぬるま湯で短めに済ませましょう。
③石けんや洗浄剤は、しっかりと泡立てて
泡には汚れを包み込む力があります。しっかりと泡立てた石けんや洗浄剤を使うことで、きちんと汚れを落とすことが期待できます。

④ゴシゴシこすらず、なでるように
ナイロンタオルなど硬めのものでゴシゴシすると、肌が傷ついてかゆみや湿疹が悪化しやすくなります。手のひらでなでるように洗うと、肌への負担をぐっと減らせます。

⑤石けんが残らないように、しっかり洗い流す
石けんの成分が肌に残ると、それ自体が刺激になってしまうことも。ぬめりや泡残りがなくなるまで、すみずみまでていねいにすすぎましょう。
特に「髪の生え際」「耳の後ろ」などは残りやすいので注意しましょう。
次は、肌のうるおいを守るために、保湿で大切な5つのポイントをご紹介します。

①保湿剤は毎日塗りましょう
アトピーの肌は一見問題なさそうでも、常に“乾燥しやすい”状態です。
夏はジメジメした感覚もあるため「保湿は不要では?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、1年中いつでも続けることが大切です。
②ベストタイミングは、お風呂上がり5分以内
お風呂で肌の汚れが落ちると同時に、実は水分もどんどん逃げていきます。
できればお風呂上がり5分以内、肌がまだ少しぬれているうちに保湿剤を塗ることで、うるおいをしっかり閉じ込められます。
もし時間が空いてしまった場合は、化粧水などで軽く湿らせてから塗るのもおすすめです。

③全身に、たっぷり塗りましょう
アトピー肌は全身が乾きやすいため、湿疹がある部位だけでなく広範囲に塗るのが基本です。量が足りないと保湿効果も不十分になりがち。1 FTUを目安に塗りましょう。(1 FTUはこの後解説)
④肌の状態や塗る部位に合う保湿剤を選びましょう
保湿剤には「軟膏」「クリーム」「ローション」「フォーム(泡状)」「スプレー」など様々な種類があります。乾燥の程度や塗る部位、季節や好みに合わせて使い分けると続けやすくなります。
迷ったときは、後述の保湿剤の特徴も参考にしてみてくださいね。
⑤優しく、ていねいに塗りましょう
強くこすらず、なるべく摩擦を減らすのがポイントです。手のひらでなでるように、保護者の方が優しく塗ってあげましょう。
保湿剤には、次の2つの役割があります。
「肌に水分を与えること」と「肌から水分を逃さないこと(密閉力)」です。
水分を与える力=保湿剤に含まれる水分量による
水分を逃さない力(密閉力)=保湿剤に含まれる油分の量による
これらのバランスによって保湿力が変わります。
各保湿剤の特徴を簡単にまとめてみました。お子さまの肌の状態や生活スタイルに合ったものを選びましょう。
【各保湿剤の特徴】

保湿剤の量は1 FTU(フィンガーチップユニット)という単位を目安に調節します。
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、以下を参考に、大まかでOKなので少しずつ塗り広げていきましょう。
【軟膏の場合】
1 FTU=人差し指の先から第一関節までの量
【ローションの場合】
1 FTU=1円玉大の量

保湿剤は、次の手順で塗るとムラなく均一に仕上がります。
【保湿剤の塗り方】
1. 塗りたい範囲に合わせて、適量(1 FTU を目安)を手に取る
年齢や体格によっても変わりますが、お子さまの場合の目安は以下のとおりです。
・顔・首:2 FTU
・背中:3〜5 FTU
・片腕:1.5 FTU
2. ポンポンとスタンプのように数ヵ所へ置く
まず “点” で置いてから、全体に広げるとムラが出にくいです
3. やさしくなでるように広げる
上から下へ、右から左へ、一方通行でやさしく。こすらずなでるように塗りましょう
4. 塗り終わりをチェック
肌がうっすら光り、ティッシュが軽く貼り付く程度がちょうどいい量です
塗る量について、医師の指示があればそちらを優先してください。適切な量がわからないときは、お気軽に医療スタッフまでお問い合わせください。
ちなみに、お薬や日焼け止めを塗る順番は、
「保湿剤」→「薬剤」→「日焼け止め」の順です。
お薬の効果をきちんと発揮させるためにも、順番を守ってあげましょう。
アトピーは、長い付き合いになることの多い病気です。
日々のスキンケアや治療にしっかり取り組んでいても、
🌀なかなか良くならないな…
🌀また掻いてる…
と、落ち込んだり焦ったりしてしまうこともあるかもしれません。
そんなときこそ、春日すぐファミリークリニックを思い出してください。
お薬を塗ってもなかなか効果が感じられないとき
かゆみで眠れない日が続いたとき
ジュクジュクしたり、かさぶたが増えてきたとき
「これで良いのかな?」と不安になったとき
どんな小さなことでもかまいません。「ちょっと相談してみようかな」と思ったそのときが、受診のタイミングです。
当院では、小児科専門医による診療と、お子さまの体質や肌の状態に合わせたていねいなアドバイスを心がけ、安心して通っていただける体制を整えております。
アトピー性皮膚炎に関するお悩みや疑問点など、どうぞお気軽にご相談いただければと思います。お子さまと保護者の方の健やかな毎日のために、スタッフ一同、全力でサポートいたします。
それではまた、次のコラムでお会いしましょう!
【春日すぐファミリークリニックが4本目の柱として、しっかりサポートいたします!】
