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COLUMN
総合診療
2026.4.10
公開日
2026.4.10
更新日
2026.4.9

こんにちは!春日すぐファミリークリニック 院長の織田です。
「運動は、いつやるのが一番いいですか?」
これは診察室でよく聞かれる質問です。正直にお答えすると、「医学的な正解」と「継続するための正解」は少し違います。
どれほど医学的に正解でも、続かなければ意味がありません。
大切なのは「理想的なタイミング」より、「自分の生活にそのまま溶け込む運動」です。
今回のコラムでは、血糖値・血圧をケアできる「ついで運動」のタイミングと方法を、簡単にご紹介します。
🌀 運動は朝?食後?夜は避けた方がいい?
🌀 結局、何が正解なのかわからない…
このように情報が多すぎて、迷ってしまっていませんか?
実際、運動のベストタイミングは「ご自身の健康状態」によって異なるんです。
血糖値が気になる方は、食後10〜30分以内の軽い運動がおすすめです。
この時間帯は、特に血糖値が上がりやすいとされます。食後に少し歩くだけでも、血液中の糖が消費され、血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できます。
特別な運動でなくても、食器を洗う、軽く部屋を片付けるなどの家事でも十分です。日常のちょっとした動きが血糖値ケアにつながります。
実は、血圧には「日内変動」があり、起床とともに上昇し、日中にかけて安定していく傾向があります。
そのため、起床直後は心臓や血管への負担がかかりやすい時間帯です。高血圧の方が朝一番に張り切って運動すると、血圧がさらに上がってしまうリスクがあります。
一方で、日中から夕方にかけては血圧が比較的安定しやすい時間帯です。そのため、歩く運動など無理のない有酸素運動を取り入れやすい時間といえます。ただし、夕食後に歩く習慣がある方は、睡眠の質を保つため、就寝の2時間前までに終わらせるよう意識しましょう。
診察時に「食後に歩くといいですよ」とお伝えしても、
「仕事が忙しくて...」
「家事でバタバタしていて、結局できませんでした」
とおっしゃる患者さんは多いです。
それは意志が弱いのではなく、「今の生活リズムに合っていない」から続かないのです。
短期間で終わった運動より、毎日コツコツ続けた「ついで運動」の方が、長い目で見ると効果につながる。
私はそう考えています。
まずは「今の生活に運動を紛れ込ませる」発想に切り替えてみましょう。
運動を続けるコツは、特別な時間をつくることではありません。毎日の生活の中に、無理なく取り入れることが大切です。

「運動する時間がない」という方でも、通勤や買い物はあることが多いですよね。
その移動を、そのまま運動に変えてしまいましょう。
電車・バスの方:一つ前の駅で降りて歩く
車の方:駐車場のなるべく遠い場所に停めて、少し歩く距離を増やす
それだけで、「今日も少し動けた」という日が増えていきます。

駅やオフィスで、エレベーターの列に並ぶ時間を「階段を登る時間」に変えてみましょう。
「上り」の動作は、太もも・お尻・ふくらはぎを一度に使う、立派な筋トレです。
まずは「上りだけ階段、下りはエレベーターやエスカレーター」から始めてみてください。
下りは膝への負担が大きいので、無理は禁物。できる範囲でOKです。
大きな筋肉を動かすと基礎代謝が上がり、太りにくい体づくりにもつながるとされています。
信号待ち、レンジの加熱中、お湯が沸くまでなど、一日を振り返ると、「ただ待つだけ」の時間って意外とありますよね。
その時間を、以下のような動きに変えてみましょう。

「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎを動かすことで血流が改善し、夕方に起こりやすい足のむくみ対策にもなります。実際に動く時は、バランスを崩しても転倒しないように壁や手すりの近くで行いましょう。
持病のある方や、最近体調の変化を感じている方は、運動習慣を始める前に以下を確認してください。
□心臓の病気を指摘されたことがある
□血圧が非常に高い(上の血圧が180mmHg以上など)
□膝や腰に痛みがある
□血糖コントロールが不安定である
一つでも当てはまる方は、まず医師にご相談いただいたうえで、安全に始めていきましょう。
当院でも日々の体調不良から生活習慣病まで、幅広く診療を行っています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
今回お伝えした「ついで運動」について、「こんなことだけでいいの?」と感じた方もいるかもしれません。
でも、ついで運動でも血圧や血糖値への変化が報告されており、医学的にも意味があるとされています。
毎日の通勤で往復20分歩くだけで、「週100分以上の運動」になります。積み重ねると、なかなかの運動量ですよね。
「運動=つらいトレーニング」ではなく、「運動=日常の中で体を動かすこと」が大切です。
今日から、いつもの生活にちょっとだけ「ついで」を加えてみてくださいね。
春日すぐファミリークリニックでは、日常の中で無理なく続けられる運動習慣づくりについてもアドバイスできます。「何から始めればいいかわからない」という方も、ぜひ一度お声がけください。
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【参考文献】
日本糖尿病学会編著.糖尿病診療ガイドライン2024.南江堂;2024.
日本高血圧学会高血圧管理・治療ガイドライン委員会 編.高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025).診断と治療社:2025.