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こんにちは!春日すぐファミリークリニック 院長の織田です。
🌀 コレステロールが高いって言われたけど、結局何を減らせばいいの…?
🌀 LDLは基準内なのに、non-HDLだけ印がついた…
健診の結果表を前に、そんなふうに戸惑ったことはありませんか?
LDL、中性脂肪、non-HDLはどれも血液中の「脂」ですが、実は性格が全く違い、上がる原因も別です。そのため、見直したほうがよい食べ物や飲み物も変わります。
今回は3つの数値の違いを整理しながら、あなたの結果に合った見直し方を一緒に考えていきましょう。
まず、3つの数値それぞれの役割と、健診で「高い」と判定される値を表にまとめました。
項目 | 「高い」と判定される数値(mg/dL) | 一言でいうと |
|---|---|---|
LDLコレステロール | 140以上(120〜139は境界域) | 血管の壁にたまる脂 |
中性脂肪 | 150以上(食後の採血なら175以上) | 使い切れなかったエネルギー |
non-HDLコレステロール | 170以上(150〜169は境界域) | 悪玉を含む、善玉以外の合計 |
3つのうちどれが高いかで、このあとの見直し方が変わります。

LDLコレステロールは、「悪玉コレステロール」という呼び名で知られていますが、体に必要な栄養を運ぶ大事な役割があります。ただし、多すぎると血管の壁に入り込み、コブ(プラーク)を作りやすくなります。このコブが破れると血の塊ができて血管が詰まり、心筋梗塞や脳梗塞につながることがあります。
LDLが上がる要因の一つとされているのは、飽和脂肪酸の取りすぎです。肉の脂身、バター、ラード、生クリームなど、冷えると白く固まる脂に多く含まれています。
🌀 お肉、そんなに食べていないのに…
そう感じる方もいらっしゃいますよね。実は、食事だけが原因とは限りません。LDLは体質の影響も大きく、家族性高コレステロール血症という遺伝の病気は、およそ300人に1人とされています。食事を見直しても下がらない方は、この可能性も含めて診察で確認します。
お肉をやめる必要はありません。バラ肉やひき肉を、ヒレやモモなど脂身の少ない部位に変えるところから始めてみましょう。
バターや生クリームたっぷりの洋菓子は、週末のお楽しみにするなど、回数を決めて楽しみを残すのがコツです。
魚や大豆製品を増やし、野菜や海藻など食物繊維の多い食品を取ることも、日本動脈硬化学会のガイドラインで勧められています。
中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪のもとになる、いわば「エネルギーの余り」です。LDLとは別の形で、動脈硬化に関わります。
中性脂肪が多い状態が続くと、「超悪玉」と呼ばれるコレステロールが増えやすくなります。正体は、普通のLDLより小さく重い粒子に変わったLDLで、正式な名前はsmall dense LDL(スモールデンス エルディーエル)です。普通のLDLより血管の壁に入り込みやすく、動脈硬化との関連が強いとされています。

中性脂肪を上げる代表的な要因は、次の3つです。
糖質:ご飯・パン・麺、甘い飲み物、果物の取りすぎ
アルコール:ビールや日本酒など、お酒の飲みすぎ
カロリーオーバー:食べる量に対して、体を動かす量が足りない
脂っこいものは控えているのに下がらない、という場合は、この3つに心当たりがないか振り返ってみてくださいね。
中性脂肪を下げるために見直す順番は、脂(油)より先に、甘いものと炭水化物とお酒です。まずは甘い飲み物やお菓子を優先的に見直し、果物やご飯を一律に禁止する必要はありませんが、量を調整していきましょう。
また、お酒は、1日に純アルコール25g以下(日本酒なら1合程度)が目安です。飲まない日の作り方は、次のコラムをご覧ください。
体を動かすことも、中性脂肪を下げる方法の1つです。食事の見直しと組み合わせると、より下がりやすいとされています。一駅分歩くなど、続けられる形から始めてみましょう。
non-HDLは近年、健診の項目に加わっている医療機関もある、新しい数値です。血液中のコレステロールは、善玉(HDL)と、それ以外のものに分けられます。この「善玉以外の合計」がnon-HDLで、計算式は「総コレステロール-善玉(HDL)」です。悪玉(LDL)はもちろん、中性脂肪を運ぶ脂に含まれるコレステロールも、ここに入ります。
「LDLは基準内なのに、non-HDLだけ印がついた」というケースは、中性脂肪が高い方に起こります。中性脂肪を運ぶ脂が増えると、LDLが基準内でもnon-HDLは高くなるためです。
3つの数値のうち、どれが高いのかを健診結果で確かめてみてください。
高いのは | 上がっている主な原因 | 先に見直すもの |
|---|---|---|
LDLだけ | 肉の脂身・バター、体質 | 脂身の少ない部位を選ぶ(体質は診察で確認) |
中性脂肪だけ | 糖質・お酒・運動不足 | 甘いものとお酒を減らす、体を動かす |
両方(non-HDLも高い) | 両方の複合 | 脂質・糖質・飲酒を含む食事全体のバランス(特に中性脂肪を落とすところから) |
このように、全部を我慢する必要はありません。

脂質異常症の治療では、食事・運動・体重・飲酒などの生活習慣を見直すことが基本です。
ただし、薬を使うかどうかは、数値だけで決めるわけではありません。LDLコレステロールや中性脂肪の値に加えて、年齢、血圧、糖尿病、腎臓の病気、喫煙、家族歴、これまでに心筋梗塞や脳梗塞を起こしたことがあるかなどを確認して判断します。
心筋梗塞や脳梗塞の再発予防では、生活習慣の見直しと薬による治療を早くから組み合わせることがあります。LDLが非常に高い場合や、家族にもコレステロールが高い人がいる場合は、家族性高コレステロール血症の可能性を含めて、早めにご相談ください。
また、中性脂肪が著しく高い場合は急性膵炎のリスクが高まることがあります。特に500mg/dL以上など、非常に高い値を指摘された場合は、放置せず受診しましょう。
「私の数値だと薬が必要なの?」と迷ったら、健診結果を持ってご相談ください。
ガイドラインでは、食事から取るコレステロールを1日200mg未満にするよう勧めていますが、卵の個数だけで食べてよい量を一律に決めることはできません。
卵1個には、約200〜240mgのコレステロールが含まれているとされています。ただし、LDLコレステロールが高い方は、卵だけでなく、より影響が大きいとされている「肉の脂身」「バター」「生クリーム」など、飽和脂肪酸の多い食品をどれくらい取っているかも確認しましょう。
卵を食べる場合も、ベーコンやバターをたっぷり使った料理では、別の食品からコレステロールを多くとり過ぎていることがあります。食事全体を見ながら、量や頻度を調整しましょう。
薬で上げることは、基本的に勧められていません。ガイドラインでは、まずLDL・non-HDL・中性脂肪を管理したうえで、運動や減量、禁煙など生活習慣の見直しで対処するとされています。
健診の結果表でどの数値が高いかを見れば、見直したほうがよい食べ物や飲み物が分かります。LDLなら脂身、中性脂肪なら甘いものとお酒というように、手をつける先を絞れば、無駄な我慢は減らせます。
春日すぐファミリークリニックでは、脂質異常症や生活習慣病の管理にも対応しています。土曜日も【17:30まで】受け付けているので、平日はお仕事で忙しい方も通いやすい環境です。
「私は何を減らせばいいの?」「薬が必要なの?」そんな疑問が浮かんだら、健診結果を持って、お気軽にご相談ください。
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1kg痩せると血圧はどれだけ下がる?|医師が教える食事のコツ
参考文献
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版(日本動脈硬化学会)
e-ヘルスネット「脂質異常症」(厚生労働省)
e-ヘルスネット「脂質異常症の食事」(厚生労働省)
日本食品標準成分表2020年版(八訂)(文部科学省)