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生活習慣病の薬はやめられる?減らせることがある条件と進め方 

  • 総合診療

2026.10.18

公開日

2026.10.18

更新日

2026.10.16

こんにちは!春日すぐファミリークリニック 院長の織田です。

🌀 血圧の数値が下がってきたけど、この薬はいつまで飲むんだろう? 

🌀 薬がだんだん増えてきた…せめて1つでも減らせないかな


このように、飲んでいる薬のことが気になることはありませんか?


診察室でも、「数値が良くなったので、もう薬は飲まなくていいですか?」と聞かれることがよくあります。薬の効果で下がっている場合がありますが、一方で、減塩や体重管理、運動などを続けた結果、薬を減らせる方もいます。


ただ、数値が正常になっても、自分の判断で薬をやめるのは待ってください。各種数値の推移や持病などを確認し、医師に相談しながら段階的に調整していきましょう。


今回は、薬を減らせる方の条件と、減らすときの進め方をお伝えします。

🔸 薬で下がった数値と、生活習慣で下がった数値は違います

生活習慣病の薬は、血圧・血糖値・コレステロールなどを整え、将来の合併症を防ぐために使われます。数値が正常になっていても、薬を使っている間だけ保たれている場合があり、日本高血圧学会でも、血圧の薬をやめると元の血圧に戻る可能性は高いと発表されています。

家庭用血圧計の画面で、薬を飲む前、薬を飲んでいる今、自己判断でやめたあとの血圧を比べた図解。薬を飲む前は150/94、薬を飲んでいる今は118/76、自己判断でやめると148/92と、元の高さに戻りやすいことを示している。数値はイメージ。

一方で、食事や運動などの見直しで数値が下がってきた場合は、薬を段階的に減らしても、良い状態を保てることがあります。糖尿病でも、薬をやめたあとに血糖の数値が糖尿病の基準を下回ったまま保てる方がいて、この状態が「寛解(かんかい)」です。 


※寛解:薬をやめて3か月以上たってからの検査で、血糖の数値が糖尿病の基準を下回っている状態のこと


ただし、病院で測った1回の数値だけでは、薬の効果と生活習慣の変化を区別できません。家庭での記録や治療前の数値、持病などを確認しながら、減薬できる状態かを医師と一緒に見極めていくことが大切です。

🔸 薬を減らせる方の条件

薬を減らしたり、やめたりできる方もいます。目安になるのは、次の2つです。

生活習慣の見直しが続いている

例えば減塩や運動、減量は、それぞれ血圧を数mmHg下げるとされています。LDL(悪玉)コレステロールも、肉の脂身やバターなどを控える食事や、ウォーキングなどの有酸素運動で下がることがあります。こうした見直しを続けられていることが、薬を減らすための土台です。 


どのくらい体重を減らせばよいかは、以前のコラム「1kg痩せると血圧はどれだけ下がる?|医師が教える食事のコツ」で詳しく紹介しています。

血圧の場合|治療前の数値や薬の量も判断材料

血圧の薬を減らせるかの判断軸になるのは、生活習慣だけではありません。日本高血圧学会の資料をもとにした血圧の目安は、次のとおりです。


✅️ 治療前の血圧が140〜159/90〜99mmHgで、薬を1種類・少ない量で飲んでいる場合、20〜30%の方がやめられるとされている

✅️ 2種類以上でも、減量できることがある

✅️ 心臓や腎臓などへの影響がないことも、大切な条件 

🔸 薬を減らすときの進め方

薬は一度にやめるのではなく、量や種類を段階的に減らしていくのが基本です。血圧の薬の中には、急にやめると狭心症などの症状が悪くなることがあり、少しずつ減らすよう定められているものもあります。 

薬の減らし方の流れを5つのステップで示した図解。1.家庭で測った血圧や血糖値などの記録を確認する。2.治療前の数値や、いままでの変化を振り返る。3.減らす薬と量を医師と決め、一度にやめず少しずつ減らす。4.減らした後も、定期的な受診で数値と体調を確認する。5.必要に応じて、量を戻したり別の治療を組み合わせたりして調整する。

減らした後は、家庭で測る血圧なども見ながら、再び上がっていないかを確かめます。血圧の薬は、減らしたりやめたりしてもすぐには数値が変わらず、しばらくたってから少しずつ上がってくることがあります。減らした直後の血圧が良くても安心せず、その後も記録を続けましょう。


高血圧や脂質異常症は、体質や、年齢を重ねることによっても数値が上がりやすい病気です。例えばコレステロールでは、家族性高コレステロール血症という遺伝の病気が、およそ300人に1人とされています。そのため、生活習慣を見直しても、薬を続けるほうが合っている方もいます。どのくらいの量が合っているかは、診察のたびに一緒に考えていきましょう。 

🔸 よくいただくご質問

薬を減らしたい、やめたいと考えたときに迷いやすい疑問をまとめました。

Q.夏になって血圧が下がりました。薬を減らせますか?

血圧は冬に上がり、夏に下がりやすい特徴があり、季節によって薬の量を調整することはありますが、自分で減らさないようにしましょう。季節に合わせて薬を増やしたり減らしたりするかは、家庭血圧の記録を見ながら医師が判断します。

Q.コレステロールの薬も減らせますか?

数値が下がった状態が続いていれば、量を相談できることがあります。日本動脈硬化学会のガイドラインによると、コレステロールの薬は、飲み始めてから1〜2年の間にやめてしまう方が多いとされています。数値が下がっていても、薬の働きが関わっている場合があるので、自分の判断でやめずに相談してみてください。 

Q.血圧が下がりすぎて、ふらつくことがあります。

薬が効きすぎている可能性があるので、早めに相談してください。立ちくらみやふらつきがあり、血圧が低めの状態と関係していそうなときは、薬の量を減らすことを検討します。その場合も自己判断でやめず、家庭血圧の記録を持って受診しましょう。 

Q.一度やめた薬を、また飲むことになることはありますか?

あります。薬をやめたあとに年齢を重ねたり、体重や生活が変わったりすると、数値が再び上がることがあるためです。やめた後も定期的に数値を確かめていれば、上がり始めた段階で早めに対応できます。

🔸 まとめ|薬を減らしたいときは、まず相談を

薬を減らせるかどうかは、生活習慣の見直しや治療前の数値、体質などによって変わります。数値が良くなったからといって自分の判断でやめず、「減らせますか?」と相談してみてください。


薬を減らせる方もいれば、続けるほうが合っている方もいます。これからも、あなたに合った治療を私たちと一緒に見つけていきましょう。


春日すぐファミリークリニックでは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の治療にも対応しています。

土曜日も【17:30まで】受け付けているので、平日はお仕事で忙しい方も通いやすい環境です。


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▼こちらもぜひご覧ください

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悪玉コレステロール・中性脂肪・non-HDLの違い|数値ごとに見直したい食べ物と薬の目安


【参考文献】

  1. 一般向け「高血圧治療ガイドライン2019」解説冊子(日本高血圧学会・日本高血圧協会)

  2. 高血圧管理・治療ガイドライン2025(日本高血圧学会)

  3. 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版(日本動脈硬化学会)

  4. Consensus Report: Definition and Interpretation of Remission in Type 2 Diabetes 2021(米国糖尿病学会誌 Diabetes Care)

  5. Influence of Weight Reduction on Blood Pressure 2003(米国心臓協会誌 Hypertension)

  6. e-ヘルスネット「脂質異常症」(厚生労働省)

  7. アテノロール錠 電子添文 2025(太陽ファルマ)

  8. Association Between Amplitude of Seasonal Variation in Self-Measured Home Blood Pressure and Cardiovascular Outcomes: HOMED-BP Study 2018(米国心臓協会誌 JAHA)

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